【キャバ嬢と語る夜】過酷な環境でハードに働くか、そこそこの条件でゆるく働くかという問題
もち乃です。
私にはキャバ嬢をしている友達がいます。
以前書いた『とびぬけた美人はホステス・キャバ嬢でNo.1にはなれない? 現役キャバ嬢から聞いた話』という記事に出てきた子です。
休みにその子と会って話していたら、思わぬアドバイスをされてしまいました。
ちょっとびっくりしたので、頭の整理がてらそのことについて書いてみたいと思います。
キャバ嬢の友達
その友達は、子ども時代からの仲良しです。
名前を仮にキャバ子としますね。(まんまですみません…)
キャバ子は十代の頃からずっとキャバ嬢一筋でがんばってきて、今も現役でバリバリやってます。
(水商売は18歳以上なら十代から働けます)
私は社会に出てから主に会社員をしてたので仕事は全然違ったんですが、気が合うのか何だかんだでよく会って色んな話をする関係が続いてきました。
私が銀座でホステスとして働き始めたことはキャバ子にも話してあって、ちょっとした相談なんかに乗ってもらってます。
何しろこの世界ではキャバ子は大先輩ですから。
でも、さすがに借金のことは言えてません!
いくら何でも話せる付き合いの長い友達とはいえ、お金のことはねぇ…。
言っても心配させるだけだし。
ホステスを始めた理由も「会社辞めちゃったし、とりあえずしばらくこれで生活しながら先のこと考える」みたいな感じで説明してあります。
あくまで辞めようと思えばいつでも辞められるんだよ、っていうスタンスを装いつつ。
(本当は借金返済の目途が立つまでは、そう簡単には辞められそうにないですが…)
キャバ子のアドバイス
そんな私にキャバ子が意外なことを言ってきました。
「もっと成績がはっきりお金に反映される店で働いたら? もち乃はそっちの方が報われると思う」
え、どういうこと!?
別にこちらから現状を愚痴ったりしたわけではなく、あまりに突然の提案だったのでめちゃくちゃ驚きました。
このブログでもけっこう書いているんですけど、私お水の女としては働き方が結構ゆるめなんですよ。
ノルマのない店なので、お客様を呼んだり同伴したりにそこまで必死にならなくても良くて。
(それなりの営業活動は求められますが、それが「義務ではない」というのはかなり大きな違いだと思います)
指名制でもないので、自分のお客様を抱えて面倒なことになったりもしません。
その分お給料は大して良くなくて、基本は働いた時間分を時給でもらうのにわずかなポイント(同伴や来店で付くもの)がプラスされるくらいなんですけどね。
借金があるんだから水商売するならもっとハードにやって稼ぐべきなのかも知れませんが、無理して続かなかったら意味ないと思って自分でやれる範囲のレベルにしているんです。
何とか毎月の支払いをしていけている今の状態が、私に出来る上限だと思ってます。
そんな感じなのを知っているキャバ子が、働き方についてアドバイスしてきたわけです。
(ちなみにキャバ子は私とは違ってナンバー制の店で競争にさらされて働いてます)
聞いてみると、
「夜の世界に入ってそこそこ続いているみたいだし、働きぶりなんかを聞いてても歩合制でがっつりやれそうな感じがするから」
ってことみたいで。
もっと出来る?
思わぬ提案にびっくりしすぎてしばらく内容が飲み込めませんでしたが、どうやらある程度の評価はしてくれているようです。
(借金のことは言ってないので、お金の心配をしての提案ではないはず)
「この仕事始めると病んじゃう子もいっぱいいるけど、もち乃はそういうのもなく割と生き生きやってるみたいに見える」ですって。
確かにしぶしぶ水商売始めましたが、病むところまではいってません。
でもそれって病まないように気をつけてるからなんですよ!
私も会社員時代に精神的にボロボロになって辞めざるを得なくなった経験があるので、自分の限界以上のストレスが掛からないようにコントロールしているんです。
今で言うと、ノルマやペナルティがそこまできつくない店で働くというのが私の自衛策というわけ。
でもそうやってセーブしてると余裕があるように見えてしまって、「もっとやったら?」って言われることになるので注意が必要なんですよ。
そこで設定をきつくして自分の度量ギリギリまで負荷が掛かるようにして働き続けると、途中でおかしなことになったりします。
だって詳しく話してたら水商売始めた子がなぜ病むかといえば、「厳しいノルマやら競争のプレッシャーで自信喪失したりメンタルをやられる」のが大半って言うじゃないですか。
やっぱり! てか知ってたわ!
私はそういうのは出来ないし、したくないです。
お金をたくさん稼げたらいいなとは思いますけど、心の健康はもっと大切なので。
「そんなぬるいこと言ってるからダメなんだ! 常に自分の限界を決めずに全力で走り続けろ! それでこそ成長できるんだ!」
みたいな意識高すぎる方々は、他人にそれを求めずご自分だけどんどん自己啓発していってもらえれば幸いです。
(キャバ子はそういうこと言わないですが)
意識低くても、返さなきゃいけない借金があっても、私は私のしたいようにしか働けません。
友達っていいな
私が仕事に対してそんな風に考えていることを説明したら、キャバ子も分かったようで納得してくれました。
自分が本気でやってきた水商売の仕事にバイト感覚でちょろっと手を出してゆるく稼いでいる私なんかにも、「同業」として普通に話をしてくれるキャバ子には本当に感謝しています。
些細なグチなんかも、分かってくれる人がいるとやっぱりうれしいし。
そして、私には出来ないノルマや競争の世界でずっと戦ってきているキャバ子を尊敬してます。
私もいつかキャバ子に友達として何かしてあげられることがあるといいな。
おしまい。