同伴出勤って何するの?なんであるの? 銀座ホステスがご説明します
もち乃です。
水商売の世界で使われる「同伴出勤」という言葉って、一般的にかなり有名なんじゃないかなって思います。
私もこの仕事始める前から知ってました。
でも実際に経験したのはホステスになってからなので、どんな感じなのか書いてみますね。
同伴って何するの?
基本的にはお客様と一緒に食事をして、そのままお店に出ることを同伴っていいます。
場合によってはお茶だけとか、お買い物するなんてこともあるみたいですけど、珍しいんじゃないかな。
私は食事以外の同伴ってしたことないです。
キャバクラなんかだと、お客様とお店の前で待ち合わせてそのまますぐ出勤して同伴したことにする、なんてテクニックもあるっていうのはほんとですかね…。
女の子からするとめちゃくちゃ省エネでいいですけど、誰にでも頼めるわけじゃないからお客様を選ばないと難しいやり方じゃないかな。
同伴は誰のためにあるのか?
女の子にとっての同伴
「お客のお金でおいしいものごちそうしてもらってお店のポイントも付くんだからいいね」なんて言われてしまうこともある同伴。
でも実はホステスやキャバ嬢のためにあるわけではありません。
同伴がない日は20時出勤のところ、18時前後にはお客様の相手を始めなきゃいけないんですが、出勤までこの時間は当然お給料は発生しません。
それどころか同伴すると大抵出勤が30分程度遅くなってしまうので、「遅刻した」ってことにされちゃうんです。
同伴じゃない私的な遅刻には通常ペナルティ(罰金)が課されるので、それと区別してるのか「同伴の時は30分まで遅刻が許されます」みたいな言い方されるんですけど、仕事で同伴してるのに遅刻ってどうなのよ? っていまだにどうも腑に落ちません…。
あんまり遅くなると(1時間とか)普通の遅刻扱いになるのでこちらとしては早めに出勤したいんですが、そういうの気にしてくれないお客様だとのんびりされちゃったりして、内心ヤキモキするなんてことも。
食事ごちそうになっておきながら「早く早く」なんて急かしたりしづらいですからね~。
いちおう「同伴手当」ってのは出るんですけど、実質この30分の遅刻で出なかった時給をおぎなう程度なので、全然おいしくはないです。
女の子にとっての同伴ってこんな認識です。
「高い食事をごちそうしてもらってる」については、ありがたいことではありますが、仕事のお相手に気を使いながらの食事って味があんまり分からないんですよね…。
私は借金持ちなので自腹では贅沢な食事なんてできませんけど、気の置けない友だちや家族と手頃なご飯を食べる方がよっぽどおいしく感じます。
会社員の方だと「終業後に気を使わなきゃいけない上司と二人っきりで食事をごちそうになる」感じを想像してもらえると分かっていただきやすいかなと思います。
要は女の子は同伴で自分のプライベートな時間を使ってサービスをしている、ということです。
お客様にとっての同伴
では、同伴はお客様のためなのか?
自発的に女の子を同伴に連れて行きたがるお客様も確かにいらっしゃいます。
気に入ったホステスやキャバ嬢とお店の外で会うことで、お店とは違った姿が見られて楽しめる…みたいな価値を感じてくださる方にはいいものかもしれません。
同伴の時間はその子を独り占めできますからね。
でもノルマが厳しかったりして女の子から同伴して欲しいとお願いすることも多いので(露骨に同伴と言わずに「お食事連れてってください~」みたいな)、空気を読んで行ってくれるってことも結構あるはず。
そこまで気に入ってる子じゃなかったりしても、同伴だとそこそこのお店に連れて行ってごちそうすることになりますし。
お客様も同伴を頑なに断りながら店にだけ通い続けるなんてしずらいですもんね。
さすがに苦痛とまではいかないでしょうけど、そこまで乗り気なわけじゃない時もあるとは思います。
お店にとっての同伴
長くなりましたが、結論としては同伴出勤というのはお店のためにあるシステムです。
キャバクラやクラブって19時とか20時の開店時間からお客様がいらっしゃるとは限りません。
お店の種類的にどこかで飲んでて2件目に行くみたいな使い方をされることが多かったりして、メインの時間帯が21~22時台って感じですし。
でも開店時間から女の子を揃えて営業できるようにはなってるわけで、誰も来ないとお店としてはイタい。
そんなリスクを回避するために、ホステスやキャバ嬢にお客様を連れて出勤させるわけですね。
ただほっといても女の子たちが自主的に同伴出勤してくるわけじゃないので、ノルマを課しているお店もあります。
達成できないとペナルティ(罰金)を取られるし、あまりに出来ないとクビになる危険性もあるので、みんな必死で営業を掛けるんです。
私のいるお店はノルマはないですけどママのプレッシャーはあるので、結局積極的に同伴して「やる気あるアピール」する必要がありますね。
複数での同伴
お客様が複数の場合、同伴する女の子も2人で行ったりすることがあります。
お客様が1人の場合でも同伴する子が新しく入った子を連れていくなんてことも。(もちろんお客様の許可はもらいますよ!)
お客様のタイプやその場の空気にもよりますけど、ある程度慣れた方との同伴の場合、別の女の子と一緒というのが私の一番好きなパターンです。
一対一の方が緊張して窮屈な感じがしてしまって…。
複数だと気を使う対象は増えますけどね。
このタイプの同伴は、他の子が同伴でどんな感じに振る舞っているか参考にできるなんていう利点もあります。
私のいるお店は女の子が仲良しなので一緒になりたくない子もいないし、むしろ積極的に行きたいくらいです。
ママと一緒なんてことがあったらもちろん話は違ってきますけどね!
(私は行ったことないです。できれば行かないでおきたい…)
おわりに
同伴についての簡単な説明と私の思うところを好き勝手に書かせてもらいました。
遊んでるように見えて同伴もお仕事なんですよ、ってことで。
お店だけでなく、お客様も女の子もよい気分でいられる同伴だったらいいんですけどね~。
おしまい。